メッシーナ

観光・イタリア

メッシーナ:シチリア島の玄関口、歴史と活気が息づく港町

イタリア、シチリア島の北東端に位置するメッシーナは、イオニア海とティレニア海を結ぶメッシーナ海峡に面した、古くから重要な港町です。

その歴史は古く、紀元前8世紀にギリシャ人によって築かれたとされています。古代ローマ、ビザンツ帝国、アラブ、ノルマン、スペインなど、様々な文化の影響を受けてきたメッシーナは、今もなおその豊かな歴史の痕跡を街の随所に留めています。同時に、港町ならではの活気と、シチリアならではの温かい人々との交流が、訪れる人々を魅了してやみません。

メッシーナの歴史的背景

メッシーナの歴史は、その地理的優位性と深く結びついています。メッシーナ海峡は、イタリア本土とシチリア島を隔てるだけでなく、地中海貿易の要衝でもありました。そのため、古来より多くの勢力の争奪の地となり、その都度、異なる文化が流入し、メッシーナの街並みや文化に影響を与えてきました。

特に、1783年の大地震と1908年の大地震・津波は、メッシーナの街に甚大な被害をもたらしましたが、その度に復興を遂げ、不屈の精神で歴史を紡いできました。

メッシーナの主要観光スポット

ドゥオーモ広場 (Piazza Duomo)

メッシーナの中心地であり、最も象徴的な場所がドゥオーモ広場です。広場にそびえ立つカテドラル (Duomo di Messina) は、12世紀に建設が始まり、度重なる災害からの再建を経て現在の姿となりました。その壮麗なファサードと内部の装飾は必見です。

カテドラルの隣に立つのが、天文時計台 (Torre Astronomica) です。この時計台は、単なる時計ではなく、精巧な仕掛けと音楽で人々を楽しませることで有名です。毎正午になると、時計台の仕掛けが動き出し、聖書の物語やメッシーナの歴史を象徴する人形たちが登場し、賑やかな音楽が響き渡ります。

ポポロ広場 (Piazza del Popolo)

ドゥオーモ広場から少し歩いたところにあるポポロ広場は、市民の憩いの場となっています。広場の中央には、ネプチューンの噴水 (Fontana di Nettuno) があり、力強い姿で海を司る神ネプチューンが描かれています。この噴水は、メッシーナの海との深い繋がりを表しています。

サン・サルバトーレ教会 (Chiesa di San Salvatore dei Greci)

メッシーナの歴史を物語る重要な教会の一つが、サン・サルバトーレ教会です。この教会は、かつてギリシャ正教の教会であった名残をとどめており、独特の雰囲気を持っています。内部には、美しいフレスコ画やイコンが飾られています。

ガリバルディ劇場 (Teatro Garibaldi)

19世紀に建設されたこの壮麗な劇場は、現在でもオペラやコンサートなどが開催される文化の中心地です。その美しい建築様式と、歴史ある内装は、訪れる人々を魅了します。運が良ければ、公演を鑑賞する機会もあるかもしれません。

モンタルト城 (Castello di Montalto)

メッシーナの街と海峡を一望できる高台に位置するモンタルト城は、かつて軍事要塞として使用されていました。現在は城跡となっていますが、その歴史的意義と、眼下に広がる絶景は訪れる価値があります。

メッシーナ周辺のおすすめスポット

タウロ山 (Monte Tauro)

メッシーナの街から日帰りで行けるタウロ山は、ハイキングや自然散策に最適な場所です。山頂からは、メッシーナの街並みと、対岸のイタリア本土まで見渡せる壮大なパノラマが広がります。

ミラッツォ (Milazzo)

メッシーナから電車やバスで約1時間ほどの場所にあるミラッツォは、美しい海岸線と歴史的な城塞で知られる町です。ここからエオリエ諸島 (Isole Eolie) へのフェリーも出ており、リゾート地としても人気があります。ミラッツォ城からの眺めは格別です。

ノーリ (Noli)

メッシーナからさらに足を延ばすと、絵のように美しいノーリという町があります。カラフルな家並みが海に面して建ち並び、まるで絵葉書のような風景が広がります。静かで落ち着いた雰囲気を楽しみたい方におすすめです。

シラクーザ (Siracusa)

メッシーナから電車で約2時間半ほどの距離にあるシラクーザは、古代ギリシャの遺跡が数多く残る魅力的な都市です。特に、オルティージャ島 (Ortigia) は、迷路のような小道や美しい広場、そしてドゥオーモなど、見どころが満載です。シチリアの歴史と文化に触れたいなら、ぜひ訪れたい場所です。

メッシーナのグルメ:シチリアの味覚を堪能

メッシーナは、新鮮な海の幸と、シチリアならではの豊かな食材に恵まれた食の宝庫です。

シーフード

港町であるメッシーナでは、新鮮な魚介類 を使った料理が豊富です。特に、メカジキ (Pesce spada) はメッシーナの名産品であり、グリルやカルパッチョ、パスタなど、様々な料理で楽しめます。他にも、イワシ (Sarde)アンチョビ (Acciughe)エビ (Gamberi) など、旬の魚介類を味わうことができます。

パスタ

シチリアのパスタは、その土地ならではの具材との組み合わせが特徴です。メッシーナでは、パスタ・コン・ネーリ (Pasta con le sarde)(イワシのパスタ)や、スパゲッティ・アッラ・マリーナラ (Spaghetti alla marinara)(魚介のトマトソースパスタ)などが人気です。

ドルチェ(スイーツ)

シチリアといえば、甘いスイーツも欠かせません。カンノーリ (Cannoli) は、サクサクの生地にリコッタチーズのクリームを詰めた、シチリアを代表するスイーツです。また、グラニータ (Granita) は、フルーツなどを凍らせて作るシャーベットのようなもので、暑い時期にはぴったりのデザートです。メッシーナでは、レモンやアーモンドなどのフレーバーが人気です。

ストリートフード

メッシーナの街を歩けば、美味しいストリートフードに出会えます。アランチーニ (Arancini) は、中にライスと具材を詰めて揚げたライスコロッケで、様々な種類があります。また、ピッツァ・ア・フォルダ (Pizza a forma di foglia)(葉っぱのような形のピザ)も、手軽に食べられる軽食として人気です。

メッシーナでの体験談と感想

メッシーナを訪れてまず感じたのは、その人々の温かさです。港町ならではの活気がありながらも、どこかゆったりとした時間が流れており、地元の人々は笑顔で話しかけてくれます。言葉が通じなくても、ジェスチャーを交えながら親切に教えてくれる姿に、心が温まります。

街を散策していると、歴史的な建造物と現代的な生活が自然に融合している様子が印象的でした。ドゥオーモ広場に立ち、天文時計台の仕掛けが動く様子を見ていると、まるで時間が遡ったかのような感覚になります。一方で、市場やカフェでは、活気ある人々の声が響き渡り、現代のメッシーナの息吹を感じることができます。

グルメに関しては、新鮮なシーフードの美味しさに感動しました。特に、メカジキのグリルは、その身の締まりと旨味に驚かされます。地元のレストランで、地元の人々と同じように食事を楽しむ時間は、旅の醍醐味の一つです。

メッシーナは、派手さはないかもしれませんが、歴史、文化、そして人々の温かさが詰まった、魅力あふれる都市です。シチリアの奥深さを感じたい方には、ぜひ訪れていただきたい場所です。

まとめ

メッシーナは、シチリア島の北東端に位置する、歴史と活気あふれる港町です。壮麗なドゥオーモや天文時計台、そしてネプチューンの噴水など、見どころは尽きません。周辺には、美しい海岸線を持つミラッツォや、古代遺跡が残るシラクーザなど、魅力的なスポットも点在しています。

グルメにおいては、新鮮なシーフードを始め、カンノーリやグラニータといったシチリアならではのスイーツも堪能できます。メッシーナの人々の温かさと、街に流れるゆったりとした時間は、訪れる人々を心地よく包み込みます。

シチリアの玄関口として、そして独自の文化と魅力を放つ都市として、メッシーナは、旅の思い出に深く刻まれることでしょう。

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