ラ・スペツィア

観光・イタリア

ラ・スペツィア:リグーリア海の宝石、五漁村への玄関口

イタリア北西部、リグーリア州に位置するラ・スペツィアは、風光明媚な海岸線と活気ある港湾都市としての顔を持つ魅力的な街です。特に、世界遺産にも登録されている「チンクエ・テッレ(五漁村)」への玄関口として、多くの旅行者が訪れます。

ラ・スペツィアの概要

ラ・スペツィアは、その名の通り「香りの良い場所」という意味を持ち、古くから港湾都市として栄えてきました。歴史的な建造物、美しい海、そして新鮮なシーフードが織りなすこの街は、訪れる人々を魅了してやみません。

地理と気候

ラ・スペツィアは、リグーリア海の奥まった湾に面しており、温暖な気候に恵まれています。夏は暖かく、冬は比較的穏やかで、年間を通して観光に適した都市です。海からの涼しい風が心地よく、暑い日でも過ごしやすいのが特徴です。

歴史的背景

この地は、古代ローマ時代から重要な港として利用されてきました。中世にはジェノヴァ共和国の支配下に置かれ、その戦略的重要性から軍港としても発展しました。第二次世界大戦中には爆撃の被害を受けましたが、戦後復興を遂げ、現在では商業港としても、そして観光の拠点としても重要な役割を担っています。

周辺情報とアクセス

チンクエ・テッレへのアクセス

ラ・スペツィアの最大の魅力は、なんといってもチンクエ・テッレへのアクセスの良さです。ラ・スペツィア中央駅からは、リグーリア海岸沿いを走るローカル線が頻繁に運行しており、わずか数分でそれぞれの村に到着できます。切符は駅の窓口や券売機で購入でき、とても便利です。また、夏季にはラ・スペツィア港からチンクエ・テッレへのフェリーも運航しており、海からの景色を楽しむことができます。

その他の周辺観光地

チンクエ・テッレ以外にも、ラ・スペツィア周辺には魅力的な場所がたくさんあります。

  • ポルトヴェーネレ (Portovenere): ラ・スペツィア湾の入口に位置する美しい町で、ユネスコ世界遺産「チンクエ・テッレ、ポルトヴェーネレ及び沿岸の島々(パルマリア島、ティーノ島、ティーネット島)」の一部です。カラフルな家並み、サン・ピエトロ教会、ドリア城など見どころが豊富です。
  • レヴァンティ (Levanto): チンクエ・テッレの北に位置する町で、こちらも美しいビーチや歴史的な街並みが楽しめます。チンクエ・テッレの観光拠点としても利用されます。
  • モンテ・マーモラ (Monte Marmora): ハイキングやトレッキングを楽しみたい方におすすめの山です。ラ・スペツィアの街並みや周辺の海岸線を一望できる絶景ポイントがあります。

アクセス方法

イタリアの主要都市からは、電車でアクセスするのが一般的です。

  • フィレンツェから: 約2時間半~3時間(乗り換えあり)
  • ピサから: 約1時間~1時間半
  • ジェノヴァから: 約1時間半

ラ・スペツィア中央駅は、街の中心部にあり、ここからチンクエ・テッレへの移動はもちろん、市内の移動も容易です。空港は最寄りのピサ空港(PSA)またはジェノヴァ空港(GOA)を利用し、そこから電車でラ・スペツィアへ向かうのが一般的です。

ラ・スペツィアの観光

市内観光

ラ・スペツィア市内に滞在するだけでも、十分に楽しむことができます。

  • アッカルド広場 (Piazza dei Caduti per la Patria): 街の中心にある広場で、地元の人が集まる憩いの場です。
  • 海軍歴史博物館 (Museo Tecnico Navale): イタリア海軍の歴史や艦船に関する展示があり、海軍港としてのラ・スペツィアの歴史を学ぶことができます。
  • ヴァッレ・デル・メレロ (Valle del Merello): 街の北側にある丘陵地帯で、散策や軽いハイキングが楽しめます。

チンクエ・テッレの楽しみ方

チンクエ・テッレは、5つの個性豊かな村から成り立っています。

  • モンテロッソ・アル・マーレ (Monterosso al Mare): 最も西に位置し、チンクエ・テッレで唯一砂浜のビーチがある村です。
  • ヴェルナッツァ (Vernazza): 典型的なリグーリアの漁村の風景が広がり、美しい港があります。
  • コルニリア (Corniglia): 他の村とは異なり、断崖の上に位置しており、約380段の階段を上るか、シャトルバスでアクセスします。
  • マナローラ (Manarola): カラフルな家並みが断崖に連なる絵画のような景色が魅力です。
  • リオマッジョーレ (Riomaggiore): 最も東に位置し、陡峭な崖に家々が建ち並ぶ、最も活気のある村の一つです。

村々の間は、鉄道、フェリー、そしてハイキングコース(一部区間は閉鎖されている場合があるので、事前に確認が必要です)で移動できます。それぞれの村で、景色を眺めたり、地元の特産品を味わったり、ゆっくりと散策する時間を楽しんでください。

ラ・スペツィアのグルメ

ラ・スペツィアは、リグーリア州ならではの美味しい料理を堪能できる場所です。新鮮なシーフードはもちろん、地元の特産品を使った料理は格別です。

必食のローカルフード

  • バッラ (Focaccia): リグーリア州の代表的なパンで、オリーブオイルと塩のシンプルな味付けが特徴です。ラ・スペツィアでは、様々なバリエーションを楽しむことができます。
  • トルタ・パスティシオーネ (Torta Pasqualina): 卵、リコッタチーズ、ほうれん草などをパイ生地で包んで焼いた、春の伝統料理です。
  • イ・タッリアテッリ・アル・ペスト (Tagliatelle al Pesto): バジルの香りが豊かなジェノヴェーゼソースは、リグーリア州のソウルフード。自家製パスタとの相性は抜群です。
  • フリット・ディ・ペーシェ (Fritto di Pesce): 新鮮な魚介類を揚げた、シンプルながらも素材の味を存分に楽しめる料理です。
  • アンチョビ (Acciughe): ラ・スペツィア周辺の海で獲れるアンチョビは、新鮮で質が高く、様々な調理法で提供されます。
  • ムッスリ (Muscoli): ムール貝のこと。地元のレストランでは、白ワイン蒸しやトマト煮込みなど、美味しいムール貝料理が楽しめます。

おすすめのレストラン

ラ・スペツィア市内やチンクエ・テッレの各村には、趣のあるトラットリア(食堂)やリストランテ(レストラン)がたくさんあります。海沿いのレストランで、潮風を感じながらシーフードを味わうのは至福のひとときです。

まとめ

ラ・スペツィアは、チンクエ・テッレへの拠点としてだけでなく、それ自体が魅力あふれる都市です。美しい海岸線、豊かな歴史、そして美味しいグルメは、訪れる人々に忘れられない思い出を与えてくれるでしょう。活気ある港町と、息をのむような絶景が広がるチンクエ・テッレ、そして古き良きイタリアの雰囲気を併せ持つラ・スペツィアで、ぜひ特別な体験をしてみてください。

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