ベルガモ

観光・イタリア

ベルガモ:歴史と自然が織りなすロンバルディアの宝石

イタリア北部のロンバルディア州に位置するベルガモは、古代からの歴史と豊かな自然が調和した魅力あふれる都市です。ミラノから電車で約1時間というアクセスの良さながら、喧騒を離れた静かで優雅な雰囲気を持ち、訪れる人々を魅了してやみません。この街は、城壁に囲まれた旧市街「チッタ・アルタ」と、近代的な新市街「チッタ・バッサ」の二つの顔を持っています。今回は、そんなベルガモの魅力、周辺情報、観光、グルメ、そして訪問した際の感想などを詳しくご紹介します。

チッタ・アルタ:時が止まったかのような旧市街

ベルガモの最大の魅力は、なんといっても城壁に囲まれた丘の上の旧市街、チッタ・アルタです。16世紀にヴェネツィア共和国によって築かれた城壁は、ユネスコ世界遺産にも登録されており、その保存状態の良さは目を見張るものがあります。城壁の上を歩けば、眼下に広がるチッタ・バッサの街並みと、遠くにはロンバルディア平野、そして晴れた日にはアルプスの山々まで見渡すことができます。

アクセス方法

チッタ・アルタへは、主にケーブルカー(フニコラーレ)を利用するのが一般的です。チッタ・バッサのいくつかの乗り場から出発しており、短時間で標高差を登ることができます。ケーブルカーからの眺めも素晴らしく、旅の始まりを一層盛り上げてくれます。徒歩でも登ることは可能ですが、坂道がきついので、体力に自信がない方や、時間がない方はケーブルカーの利用をおすすめします。

見どころ

  • ドゥオーモ(大聖堂): ベルガモのドゥオーモは、イタリアでは比較的小規模ながら、その内部の装飾は非常に見事です。特に、バロック様式の説教壇や、17世紀の画家ピエトロ・リッチャルディのフレスコ画は必見です。
  • サンタ・マリア・マッジョーレ教会: ドゥオーモの隣に位置するこの教会は、ロマネスク様式とルネサンス様式が融合した美しい建築です。内部には、ドメニコ・ガンベリーニによる見事な木彫りの講壇があり、その精巧さに息をのむことでしょう。
  • カペッラ・コレオーニ: サンタ・マリア・マッジョーレ教会の敷地内にある、豪華絢爛な霊廟です。 condottiero(傭兵隊長)であったバルトロメオ・コレオーニとその家族が眠るこの場所は、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロによるフレスコ画など、芸術的な価値が非常に高いです。
  • ピッコロ・テアトロ(小劇場): 17世紀に建てられた歴史ある劇場です。現在もオペラや演劇の上演が行われており、その雰囲気だけでも十分に楽しめます。
  • ヴェッキア広場(ピアッツァ・ヴェッキア): チッタ・アルタの中心に位置する、絵のように美しい広場です。周囲には、市庁舎や図書館、古い邸宅などが建ち並び、散策するだけでも楽しい空間です。広場の中央にある「フォンテ・コンティ」の噴水も印象的です。
  • ヴェネツィアの城壁: チッタ・アルタをぐるりと囲む城壁は、全長約5kmにも及びます。城壁の上を歩くことで、街の歴史を感じるとともに、周辺の素晴らしい景色を堪能できます。

チッタ・バッサ:活気あふれる現代的な顔

ケーブルカーを降りてチッタ・アルタを散策した後、再びチッタ・バッサへ降りてくると、そこは全く異なる雰囲気の街が広がっています。チッタ・バッサは、ショッピングストリートやレストラン、カフェなどが集まる、より現代的で活気のあるエリアです。こちらには、近代的な建築物や、地元の生活が息づく市場などがあります。

ショッピングとグルメ

チッタ・バッサには、イタリアの有名ブランド店から、地元のお店まで、様々なお店が軒を連ねています。特に、ヴィア・クアッチャヴィア・ヴェニツィアといった通りは、ショッピングを楽しむのに最適です。また、地元の食材を使った美味しい料理を提供するレストランや、気軽に立ち寄れるカフェもたくさんあります。散策の合間に、エスプレッソやジェラートを楽しむのもおすすめです。

美術館と文化施設

チッタ・バッサには、アカデミア・カッリーラ(現代美術館)や、テアトロ・ポンティダ(劇場)など、文化的な施設も点在しています。これらの施設を訪れることで、ベルガモの現代的な芸術や文化に触れることができます。

ベルガモ周辺情報

ベルガモは、ロンバルディア州の他の魅力的な都市へのアクセスも良好なため、日帰り旅行や、複数の都市を巡る旅の拠点としても最適です。

近郊の観光地

  • イーゼオ湖: ベルガモから電車で約30分という近さにある、静かで美しい湖です。湖に浮かぶモンテ・イスオーラ島は、ヨーロッパで最も大きい湖上集落として知られています。
  • クレモナ: ヴァイオリン製作で有名なクレモナは、ベルガモから電車で約1時間です。美しいドゥオーモや、ヴァイオリン博物館などがあります。
  • ブレシア: ローマ時代の遺跡が残る歴史的な都市ブレシアも、電車で約30分です。
  • ミラノ: イタリア最大の都市ミラノへも、電車で約1時間とアクセス抜群です。

ベルガモのグルメ

ロンバルディア州に属するベルガモも、豊かな食文化を持つ地域です。地元の特産品や伝統料理を味わうのは、旅の大きな楽しみの一つです。

  • ポレンタ: ベルガモ地方では、ポレンタが主食のように親しまれています。トウモロコシ粉を煮詰めたもので、様々な料理の付け合わせや、メインとしても食べられます。特に、チーズを混ぜ込んだ「ポレンタ・タルティーナ」は絶品です。
  • チーゾルディ(Casoncelli): ベルガモ風の詰め物パスタです。通常、肉やパン粉、チーズなどを詰めて作られ、バターとセージのソースでいただくのが一般的です。
  • ウーシ(Orzotto): 大麦を使ったリゾットのような料理で、野菜や肉、魚介類など様々な具材で楽しめます。
  • フォルマッジョ(チーズ): ベルガモ周辺では、美味しいチーズもたくさん作られています。地元のチーズ専門店で、様々な種類のチーズを試してみるのもおすすめです。
  • ワイン: ロンバルディア州は、高品質なワインの産地でもあります。ベルガモのレストランでは、地元産のワインと共に料理を楽しむことができます。

感想とその他

ベルガモを訪れてまず感じたのは、その静かで落ち着いた雰囲気でした。ミラノのような大都市の喧騒から離れ、ゆったりとした時間を過ごしたい方にはぴったりの場所です。チッタ・アルタの石畳の道を歩いていると、まるで中世にタイムスリップしたかのような感覚になります。城壁の上からの眺めは言葉にできないほど美しく、何度でも眺めていたくなります。

ケーブルカーに乗ってチッタ・アルタへ向かう際の、街並みが広がる様子も格別な体験でした。チッタ・バッサも活気があって魅力的ですが、やはりベルガモの核となるのはチッタ・アルタだと感じました。広場に座って、行き交う人々を眺めながらジェラートを味わう時間は、何とも贅沢なひとときでした。

グルメに関しても、素朴ながらも素材の味を活かした料理が多く、地元の食文化を堪能できました。特に、ポレンタやチーゾルディは、ベルガモならではの味であり、強く印象に残っています。

ベルガモは、大規模な観光名所が集中しているわけではありませんが、その分、街全体が持つ歴史的な雰囲気、美しい景観、そして温かい地元の人々との触れ合いを通して、深く心に残る体験ができる場所です。イタリアの多様な魅力を感じたい方、そして穴場的な美しい都市を訪れたい方には、ぜひおすすめしたい都市です。

まとめ

ベルガモは、城壁に囲まれた歴史的な旧市街「チッタ・アルタ」と、活気ある現代的な新市街「チッタ・バッサ」が融合した、二つの魅力を持つ都市です。ユネスコ世界遺産にも登録されているチッタ・アルタの城壁からの眺めは圧巻で、ドゥオーモ、サンタ・マリア・マッジョーレ教会、カペッラ・コレオーニといった歴史的建造物が多く点在しています。チッタ・バッサでは、ショッピングやグルメを楽しめ、美術館なども訪れることができます。イーゼオ湖やクレモナなど、周辺の観光地へのアクセスも良好です。グルメでは、ポレンタやチーゾルディといった地元の伝統料理を味わえます。全体として、ベルガモは静かで落ち着いた雰囲気の中で、歴史、美しい景観、そして豊かな食文化を堪能できる、非常に魅力的な都市と言えるでしょう。

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